・「宿題したの?」ときかないと、宿題を始めない。
・言われなくても自分からに勉強に取り組んでくれたらいいのに!
小学生のお子さんがいらっしゃる方は、一度はこう思ったことがあるかもしれません。
私もこれまで、多くの保護者様から「子どもが 自分から勉強できる ようになるにはどうしたらいいですか?」という質問をいただいてきました。
学校から帰ってきたお子さんが、何も言わなくても宿題を始めた!
宿題がさっさと終わって、なんだったら明日の学校の内容を予習している!
お子さんのそんな姿が見られたら、すごく嬉しいですよね。
ですが、ここで頭に入れておいていただきたいことは、 小学生が自発的に勉強するのは非常にハードルが高いということです。
子どもが自分から勉強し始めることが難しい理由は脳の発達にあります。
小学生の脳はまだまだ発達の途中で、過去を振り返ったり、物事を段取りしたり、先を見通して行動することが苦手です。
過去や未来のことを考える機能より、今この瞬間を楽しむ機能が強い状態にあると言えます。
過去や未来のことを考える機能は、ある程度は成長と共に発達していきますが、トレーニングによって伸ばすことが最も効果的です。
では、お子さんが自分から勉強し始める小学生になるためには、どのようなトレーニングが良いのでしょうか。
保護者であるあなたに気をつけていただきたいことは、きっかけや仕組みづくりです。
その中でもまず最初に整えたいのが “3つのコツ” です。
① 取り組む場所を明確にする
勉強に取り組む場所を決めましょう。自室でもいいですし、リビングでも構いません。
ポイントは、「ここに座ったら勉強するのだ」と気持ちを切り替えられるスペースを作ることです。
② 取り組むタイミングを明確にする
学校から帰ってきたらすぐ勉強、ご飯を食べた後すぐ宿題、など、勉強始めるきっかけとなるタイミングを決めます。逆に言うと、これ以外の時間は勉強しなくてもOKとすることが大切です。
「自由時間があるならそれを全て勉強に使いなさい!」というのは、小学生にとってはかなり厳しい要求であるといえます。
決められたタイミングが来たら勉強を開始し、終わったらそれでおしまいにする。このメリハリが肝心です。
③ 取り組む内容を明確にする
そのタイミングに取り組む勉強の量を決めましょう。コツは、時間ではなく、課題量を設定することです。
子どもたちの創意工夫で早く量を終わらせることができた場合は、それで潔く勉強を終了してみてください。時間で課題を設定するよりも、子どもたちのモチベーションが上がるのを感じられると思います。
この3点が明確になることで、お子さんは「後は勉強に取り組むだけ」となります。
ここで頭に入れておいていただきたいことは、「この3点を整えても、いきなり自発的に勉強に取り組むことは難しい」ということです。
一度整えたからといって、突然自発的な行動ができるようにはなりません。少しできるようになって、忘れてしまって、また言われて思い出して、もう一度やってみる。
これを繰り返して、ようやく新しいことができるようになります。
3点を明確にして整えてみる。そして、取り組んでみる。それが継続できるように、周りがサポートする。
これを根気強く行っていただくことで、お子さんは確実に、自発的に勉強に取り組めるようになってきます。
当スクールでは、お子さんが自発的に勉強に取り組めるようになるために、ご家庭でしていただきたいサポートや、お子さんへの関わり方をお伝えしています。
ご質問やご感想は、こちらからお待ちしております。